バーストリンカーへの道②

3D酔いが酷かったので

その日はそのまま就寝。

バイオをVRでプレイする事を早々に諦めた。

 

 

次の日、

まずは関心のあった

アイドルマスター ビューイングレボリューション」を

買おうかどうか迷っていると、

初音ミクの「フューチャーライブ」の無料体験版を発見したので

まずはコレをダウンロード。

 

プロジェクトDIVAのシリーズなら

過去においてそれなりに経験している。

リズムゲーム、アイドル、というジャンルで括っても

実は自分にとってはアイマスより付き合いが古い。

 

なんでも同じVRでも

アイマスはあくまでライブのギャラリー体験に徹しているのに対し、

ミクはステージ上の空間を体験出来るとかなんとか…

そんな噂を聞いた事がある。

 

実際に体験して、まずは驚く。

巨大なライブ会場の空間が周囲に突如出現!

まあこの感動は文字で書いても伝わらない…

「筆舌に尽くしがたい」というのはまさにこういう事だと思うね。

強烈な3D酔いと紙一重の、

感覚を狂わされている事で得られるあの不思議な体験。

 

なんて…危ないゲーム機なんだ(汗)

 

手を伸ばせば触れる程の至近距離で、

初音ミクが歌い踊っているという現実!(じゃない)

 

いや、予想以上でした(*´Д`)

ぶいあーる体験を舐めてました(*´Д`)

これは楽しい!!!

 

一つ分かったのは

動きまくるようなゲームは酔いが酷くて私には無理だが、

とにかく動きの少ないゲームならなんとかなりそうだと

いう事だった。

 

味を占めた私は、かねてから興味のあった

「サマーレッスン」を購入。

 

 

実はこの作品、発売より以前に

クローズアップ現代+」で特集されていたんだよね。

「クロ現」は自分が高校生の時には

ときメモ」を特集していたりする、かなり先鋭的な番組だ。

そういう意味ではNHKの社会の情勢を探るアンテナは

そうとうに敏感なものがあると思う。

 

ゲームをしない世代には「ときメモ」なんて

さっぱり理解出来なかっただろうし

多くの若者がそういう作品に夢中になっているという現実を

「怪しからん」とも

「異常である」とも決めつけず

真摯に向き合おうとする姿勢は

1996年くらいの日本社会においては

相当に稀な事だった。

 

なんせギャルゲーに免疫のない当時の社会にとっては

ときメモ」は非常に毒性の強い娯楽に見えたし、

そんなものにハマっている人間は

異常であり、排斥すべきであり、さげすまれる存在だった。

まだ経済的にも日本社会が元気があったせいかね?

物語を求める人間の本質的な弱さみたいなものを

認めようとしない空気があったのかもしれない。

 

あれから20年経った今

男も女もスマホで理想の異性キャラを愛し、

資金に余裕のあるものは

せっせと(運営側に)金さえ貢いでいる。

好きなモノは好きだと、気負う事無く言える社会になったのは

望ましいが

その背景にはなんとなく現実というものに対する

諦観があるのかもしれない。

いくら頑張ったところで報われにくい社会には、

それ相応の娯楽や物語が何より求められるのだ。

 

この国のお偉方のおっさんどもは

そういう現実を全く把握していないまま、

「クールジャパン」などとのたまっているのだ。

そう思うと腹が立ってくるね。

いったいこいつらは

ギャルゲーの一本もクリアした事があるんだろうか?と。

どうせなら東京五輪の告知にアニメ抱き枕の映像を使えよ、と。

品行方正なディズニー如きと日本のオタク文化を混同すんなよ、と。

そんなもんで世界中のオタクの魂を救えると思ってんのか!?と。

 

まあこの話は長くなるし、また今度にしよう。

語っているうちにテンション上がって怨念が爆発しそうだ。

星輝子と同じタイプの人間だからね。

 

話を戻す。

 

「サマーレッスン」こそ最も危険な毒である!

実際にプレイしてみたら分かるよ、

こりゃもう風俗産業が廃れるんじゃないかってくらいの

エンジョイ&エキサイティング疑似体験だった。

パンツは見えない仕様だけどね~。

 

実は先日、レンタルで借りてきたアニメ映画の

屍者の帝国」を観たんだけどね、

そこには花澤香奈演じるハダリーというキャラが登場する。

名前を聞いてピンときた人も多いはず。

リラダンの「未来のイヴ」に登場するアンドロイドの名前だ。

方向性は違えど、理想の異性を科学によって創り出そうとする

その試みは、

21世紀の現在でさえまだ道半ばといったところだ。

 

残念だがペッパー君ではまだまだマルチやセリオには程遠い。

現時点ではVRに未来を感じる。

 

携帯もネットもギャルゲーも無かった時代から

デレステを楽しんでいる未来の自分を予測するのは

さすがに無理だった。

来るべきディストピアに備えて

VRがもたらす物語に期待せずにはいられない。